会議音声をクラウドへ預けるとき、暗号化の有無だけを見て「安全」と決めるのは早計です。 AI学習に使われる条件、共有リンクの範囲、削除後にデータが残る時間まで見ないと、実際のリスクは判断できません。
Nottaは第三者認証や通信・保存時の暗号化を公表しています。一方、公式プライバシーポリシーも、 インターネット上の転送が100%安全とは保証していません。
通常の打ち合わせや取材なら、共有範囲と削除方法を決めたうえで利用を検討できます。 社外秘や顧客の機密情報は、AI学習の条件、権限管理、自動削除、社内規程まで確認してから判断します。
Nottaは安全?先に機密度で判断する
Nottaを使えるかどうかは、サービス名だけでは決まりません。録音する内容の機密度と、利用できる管理機能の組み合わせで決まります。
| 扱う情報 | 利用判断の目安 | 契約前に確認すること |
|---|---|---|
| 一般的な社内打ち合わせ、公開前提の取材 | 基本設定を整えて試しやすい | 参加者への説明、共有範囲、不要データの削除 |
| 顧客情報、未公開の施策、社外秘 | 条件を満たす場合に限定 | AI学習の無効化、外部共有制限、権限、削除期限 |
| 秘密保持契約の対象、要配慮情報、厳格な社内規程の対象 | 組織の確認前には投入しない | 契約条件、保存場所、委託先、監査資料、利用許可 |
ここでいう「試しやすい」は、情報漏洩が起きないという意味ではありません。 認証や暗号化はリスクを下げる材料ですが、誤共有や端末の管理不備、認証情報の流出まで自動で防ぐものではないからです。
迷う場合は、機密性の低いデータで運用を確認します。共有リンクの扱い方や削除手順まで再現できてから、対象を広げる方が安全です。
安全性は3つの時点で管理する
機密度・参加者への説明・社内規程を確認
共有先・リンク範囲・メンバー権限を限定
保持期限・ゴミ箱・完全削除まで決める
暗号化や認証だけでは、誤共有や権限の残存は防げません。 サービス側の対策と利用者側の運用を分けて確認します。
公式情報で確認できるセキュリティ対策
Nottaの公式情報から確認できる主な対策は、第三者認証、暗号化、クラウド基盤、脆弱性対策です。 それぞれが何を示すのかを分けて見ておきましょう。
- SOC 2 Type IIとISO/IEC 27001:2022
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Nottaは、SOC 2 Type IIの報告書を取得したことと、ISO/IEC 27001を取得し、2026年2月に2022年版へ更新したことを案内しています。
SOC 2 Type IIは、一定期間の統制の設計と運用を第三者が評価する枠組みです。 ISO/IEC 27001は、情報セキュリティ管理体制の国際規格に沿った運用を確認する材料になります。
- 通信中はTLS 1.2、保存時はAES-256
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公式Securityページでは、通信中のデータをTLS 1.2、保存データをAES-256で保護すると説明しています。 AWS上でのホスティング、脆弱性スキャン、定期的な侵入テストも案内されています。
日本語のデータ保護ページには、保存データの暗号化、HTTPS/TLS通信、国内バックアップという説明があります。 通信経路と保存先の双方に対策があることは確認できます。
一方、プライバシーポリシーには、クラウド保存、音声認識、分析、顧客対応などに必要な情報をサービス提供者へ開示する場合があると記載されています。 「国内に保存される」と「処理に関わる提供者が存在する」は、矛盾する話ではありません。
どちらも将来の事故が一切起きないと保証する制度ではありません。 認証の有無は判断材料の一つとし、自分が必要とする契約条件や管理機能も別に確認します。
AI学習は音声認識とその他機能を分けて確認する
「Nottaは入力データをAI学習に使うのか」という質問には、機能を分けないと正確に答えられません。 公式ヘルプは、音声認識エンジンと、それ以外のAI機能を別に説明しています。
| 対象 | 公式の説明 | 判断時の注意 |
|---|---|---|
| 通常の音声認識 | ランダムに抽出した音声と認識結果を、第三者の国内音声認識エンジン提供者が学習に利用する場合がある | 機密音声を通常設定で入れてよいかを先に決める |
| Enterpriseの音声認識 | 音声認識エンジンへ学習用データを提供しない | 契約中のプランと適用範囲を確認する |
| 音声認識以外のAI機能 | 全プランでAI学習用データを提供しない | 音声認識の条件と混同しない |
注意したいのは、公式ヘルプの更新時期によってプラン名や表記が異なる点です。
AI学習についてのヘルプではEnterpriseが示されていますが、現行プラン一覧にはBusiness PlusやEnterpriseの学習無効化に関する案内があります。
契約時は「学習しないプランはどれか」だけでなく、自分が使う音声認識経路に適用されるかを公式の最新情報で確認します。 営業資料や管理画面で確認できない場合は、対象機能とデータの扱いをNottaへ問い合わせる方が確実です。
削除はゴミ箱・完全削除・退会・自動削除で異なる
Nottaで「削除」と呼ばれる操作は一つではありません。通常の削除、ゴミ箱からの完全削除、退会、自動削除で、対象と時間が異なります。
| 操作 | 公式情報で確認できる動き | 注意点 |
|---|---|---|
| ノート・フォルダーを削除 | ゴミ箱へ移動し、30日後に完全削除 | 削除直後は復元できる状態で残る |
| ゴミ箱から完全削除 | 利用者が30日を待たずに完全削除できる | 必要なデータまで消さないよう確認する |
| アカウントを退会 | 全データが削除され、復旧できない | 完了通知は通常3〜4日程度と案内されている |
| 自動ファイル削除 | EnterpriseのOwnerがWeb版で1〜365日を設定 | 日次処理であり、設定時刻に即時削除されるとは限らない |
会議が終わってノートを削除しただけでは、すぐにゴミ箱から消えるわけではありません。 短い保持期限が必要なら、ゴミ箱からの完全削除まで運用手順へ入れます。
組織で毎回の手作業を避けたい場合は、自動削除の対象プランと設定権限を確認します。 公式ヘルプではEnterprise限定、Owner向けのWeb設定とされ、1〜365日の範囲で指定した後に日次処理されます。
退会は個別ノートの削除とは別です。公式ヘルプは、退会後に全データが削除され復旧できないこと、 完了通知は通常3〜4日程度で届くことを案内しています。
情報漏洩リスクを下げる設定と運用チェック
サービス側の暗号化が整っていても、公開範囲を誤った共有リンクや、不要になったメンバー権限は別のリスクになります。 利用前・共有時・利用後に分けて決めると、確認漏れを減らせます。
Nottaを安全に使うための12項目
0 / 12 完了
録音前
録音同意や個人情報の扱いは、地域、会議の内容、契約関係によって判断が変わります。 一律の手順で済ませず、必要に応じて所属組織の担当者や専門家へ確認してください。
共有するとき
Nottaは、IPアドレス制限、外部共有制限、メンバーやデータへのアクセス管理などを上位プラン向け機能として案内しています。 プラン名や対象機能は更新される可能性があるため、必要な制御を先に列挙してから現行プランと照合します。
Microsoft TeamsへノートやAI要約を送る場合は、NottaとTeamsの連携方法で送信先チャネルと閲覧権限も確認してください。
利用後
「あとで消す」という運用は担当者が変わると崩れやすいものです。 案件終了日や会議日から何日後に消すかを決め、定期的に確認できる形にしておくと管理しやすくなります。
Nottaが向く人・慎重に判断したい人
Nottaは、通常の会議や取材を効率よく文字起こししたく、共有範囲や削除を自分で管理できる人には検討しやすいサービスです。 認証、暗号化、削除方法を公式情報で確認できるため、導入審査の材料も集められます。
- 通常の会議や取材で、共有範囲と削除を管理できる
- 必要な学習無効化・外部共有制限・権限・自動削除の対象プランを確認できる
- 導入審査に認証・暗号化・削除の公式資料を使いたい
- 外部クラウドへの保存自体を禁止している
- 契約・監査要件が公開資料だけでは満たせない
- 組織の承認前に高機密データを使う
判断の前提 機密度と組織要件を先に照合し、条件を満たす範囲だけで使います。
社外秘を扱う組織でも、学習無効化、外部共有制限、権限管理、自動削除など、必要な機能の対象プランを確認できるなら候補になります。 先に機能要件を決めておくと、料金だけでプランを選ぶ失敗を避けられます。
[慎重に判断]外部クラウドへの保存自体を禁止している組織や、契約・監査要件をNottaの公開資料だけでは満たせないケースです。 高機密データを扱う場合は、承認を得るまで実データを投入しない方が安全です。
機密性の低いデータで操作と文字起こし結果を確かめる場合は、次の実機検証で制限と実挙動を確認できます。

必要なセキュリティ機能を満たすプランの費用は、次の料金比較で確認できます。

Nottaのセキュリティでよくある質問
Nottaのデータは国内に保存されますか?
日本語の公式データ保護ページは、国内バックアップを含む国内でのデータ管理を案内しています。 一方、プライバシーポリシーは、クラウド保存や音声認識などに必要な情報をサービス提供者へ開示する場合があるとしています。
保存地域だけで委託先や処理経路の要件を満たすとは限りません。組織の審査では、必要な資料をNottaへ確認してください。
会議音声はAI学習に使われますか?
通常の音声認識では、ランダム抽出された音声と認識結果が学習に利用される場合があると公式ヘルプに記載されています。 学習用データを提供しない条件はプランや機能によって異なるため、契約直前に最新の案内を確認します。
削除したデータはすぐ消えますか?
通常の削除ではノートやフォルダーがゴミ箱へ移り、30日後に完全削除されます。 早く消したい場合は、ゴミ箱から完全削除する別の操作が必要です。
無料プランでもセキュリティ対策はありますか?
公式Securityページは通信・保存時の暗号化をサービスの対策として説明しています。 ただし、学習無効化、IP制限、外部共有制限、自動削除などはプラン条件があるため、無料プランですべて使えるわけではありません。
Nottaを選ぶ前に決めたいのは、「安全か危険か」というラベルではなく、何を預け、誰と共有し、いつ消すかです。 この三点を決めても要件を満たせないデータは投入せず、満たせる範囲から利用を始めるのが現実的です。
参考にした公式情報:

