WordPressでカスタムフィールドを扱うとき、多くの人が一度はお世話になったプラグイン「Smart Custom Fields(SCF)」。無料なのにリピーター(繰り返し)フィールドまで使えるという理由で、長年定番の地位を保ってきました。
しかし今、そのSCFが開発終了に向けて動いています。
「今は動いているから大丈夫」と思っている方も、遅かれ早かれ乗り換え先を探すことになります。この記事では、SCFの代替候補を横並びで比較したうえで、意外と見落とされがちな選択肢まで含めて紹介します。
Custom Field Suiteもすでに公開停止。無料でリピーター機能が使える選択肢は、実はもう多くありません。
- 無料版でリピーターフィールドが使える
- ブロックエディタにネイティブ統合
- 開発者本人が継続的にサポート対応
Smart Custom Fieldsは開発終了に向けて動いている
SCFの開発者本人が、SNS上でプラグインをクローズに向けて動かしていることを明言しています。現時点では配布自体は続いているものの、今後のアップデートやセキュリティ修正が保証されているわけではありません。
WordPress本体やブロックエディタは今も活発にアップデートが続いています。開発が止まったプラグインを使い続けることは、次のバージョンアップで突然動かなくなるリスクを抱え続けるということです。
実はもう一つの定番プラグインも同時に詰んでいる
乗り換え先を探すうえで知っておいてほしいのが、SCFと並ぶもう一つの無料リピーター対応プラグイン「Custom Field Suite(CFS)」も、すでに使えなくなっているという事実です。
CFSは2024年8月20日、WordPress.orgでの配布が停止されました。理由はクロスサイトスクリプティング(XSS)、コードインジェクション、SQLインジェクションという複数の脆弱性が確認されたためです(JVN iPediaにJVNDB-2024-004159、JVNDB-2024-004382、JVNDB-2024-004383として登録されています)。
つまり、「無料でリピーターが使える定番プラグイン」は、SCF・CFSともに実質的に選択肢から外れつつあるということです。この記事を読んでいる方の多くは、思っているより急いで乗り換え先を決める必要があります。
代替候補を比較する
主な代替候補を整理しました。
| プラグイン | 料金 | リピーター対応 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| Secure Custom Fields | 無料 | ◯ | WordPress.org公式のACFフォーク。ACFとほぼ同じ操作感 |
| ACF(無料版) | 無料 | × | リピーターはPro版限定 |
| ACF Pro | $49〜249/年 | ◯ | 業界標準、ドキュメントが豊富。ただしサブスク費用が発生 |
| Meta Box | 無料〜有料 | ◯(無料枠あり) | 高機能だが独自の学習コストがある |
| Lazy Blocks | 無料 | ◯(無料版で標準搭載) | ブロックエディタに標準統合。ノーコードでリピーターブロックが作れる |
この中で見落とされがちなのがLazy Blocksです。カスタムフィールドプラグインというより「ブロック自作プラグイン」というカテゴリで語られることが多く、SCF・CFSの代替を探している人の視界に入りにくいのですが、実際にはカスタムフィールド的な使い方も十分にできます。
同じように「開発終了・有料化」でプラグインの乗り換えを迫られているケースは他にもあります。装飾ブロック系プラグインでは、Arkhe Blocksの無料版が使えなくなった人へ|安全な代替手段で、Lazy Blocksへの乗り換え方を解説しています。
なぜLazy Blocksが有力な選択肢なのか
Lazy Blocksを候補に入れるべき理由は主に2つあります。
1つ目は、無料版でリピーター機能が標準搭載されていること。
ACFのように「リピーターだけ有料版が必要」ということがありません。
2つ目は、ブロックエディタ(Gutenberg)にネイティブ統合されていること。 SCFやCFSのようにメタボックス(投稿画面の下や横に表示される別枠)としてではなく、記事本文の中にブロックとして直接配置できます。今後WordPress自体がブロックベースの設計に寄っていくことを考えると、この方向性は理にかなっています。
気になった方は、Lazy Blocks公式サイトで無料版・Pro版それぞれの機能を先に確認しておくと、この後の実装デモがスムーズに理解できます。
Lazy Blocksでリピーターブロックを作ってみる
実際にSCFで作っていたような「スタッフ紹介」ブロックを、Lazy Blocksで再現してみます。
1. プラグインをインストールする

WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」から「Lazy Blocks」を検索し、インストール・有効化します。
2. 新しいブロックを作成する
左メニューに追加された「Lazy Blocks」→「Add Block」をクリックします。ブロック名(例:スタッフ紹介)を入力し、SLUG名(PHPで呼び出す際のキーになります)を設定します。

3. リピーターコントロールを追加する

ControlsのTypeで「Repeater」を選択し、その中にサブフィールドとして、
- 「名前」(テキスト)
- 「役職」(テキスト)
- 「写真」(画像)
を追加します。
4. 出力コードを書く

保存すると、以下のようなPHPコードでフロントエンドに出力できます。
<?php
// 1. リピーターのデータが存在し、配列であることを厳密にチェック
if ( isset( $attributes['staff_list'] ) && is_array( $attributes['staff_list'] ) && ! empty( $attributes['staff_list'] ) ) :
?>
<div class="staff-grid">
<?php foreach ( $attributes['staff_list'] as $staff ) : ?>
<div class="staff-card">
<div class="staff-photo-wrap">
<?php
// 2. 画像配列とURLが存在するかを厳密にチェック(Gutenbergのエラー落ちを防止)
if ( isset( $staff['staff_photo']['url'] ) && ! empty( $staff['staff_photo']['url'] ) ) :
?>
<img src="<?php echo esc_url( $staff['staff_photo']['url'] ); ?>" alt="<?php echo esc_attr( $staff['staff_name'] ?? '' ); ?>" class="staff-photo" loading="lazy">
<?php else : ?>
<div class="staff-photo-placeholder"></div>
<?php endif; ?>
</div>
<p class="staff-name"><?php echo esc_html( $staff['staff_name'] ?? 'Name' ); ?></p>
<p class="staff-role"><?php echo esc_html( $staff['staff_role'] ?? 'Role' ); ?></p>
</div>
<?php endforeach; ?>
</div>
<?php endif; ?>CSSを追加して実装したのがこちら
Michael Anderson
Lead Developer
Sofia Martinez
UI/UX Designer
David Chen
Backend Engineer
Emma Wilson
Marketing Manager

これで、投稿画面から「+」ボタンで作成したブロックを呼び出すだけで、スタッフを何人でも追加できるリピーター機能が完成します。
月額課金なしで、リピーター機能付きのオリジナルブロックが今すぐ作れます。
- ACF Proは年額$49〜249のサブスクリプション
- Lazy Blocksは無料版でリピーター機能を搭載
- コードを書かずにブロックを自作できる
【注意】代替が見つからずPHP直書きに走っていませんか
SCF・CFSの代替探しがうまくいかず、最終的に「function.phpにadd_meta_boxを直書きする」という選択をした制作者の記録をネット上でいくつか見かけました。動くものは作れますが、リピーター用のJavaScript(行の追加・削除)まで自前で書く必要があり、保守性も決して高くありません。
その労力をかける前に、まずはLazy Blocksのようなノーコードで完結する選択肢を試してみることをおすすめします。
💡 このページで使われているダウンロードカード・料金表などの装飾ブロックは、すべて Lazy Blocks(Pro)で自作したものです。 作り方はこちら
結論:あなたに合った選び方
| こんな人には | おすすめ |
|---|---|
| 個人開発・Gutenbergメインで運用している | Lazy Blocks |
| 法人サイトを複数運用、サポート体制を重視 | ACF Pro |
| ACFと同じ操作感のまま無料で移行したい | Secure Custom Fields |
| すでにClassic Editorで運用が固まっている | Secure Custom Fields/ACF |
SCF・CFSがともに実質的な終着点を迎えつつある今、「とりあえず有名だから」でACF Proに飛びつく前に、無料でリピーターまで使えるLazy Blocksという選択肢も候補に入れてみてください。
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